祈り届かず。真夏の空が凍り付く

Aシードとは横綱野球で春を勝ち上がってきたチーム。本校はノーシード。言わば幕下かも知れない。番付はどうでもいい。どっちが必死かどうかだ!

試合前は負ける気がしなかった。

必ず勝って八千代松陰や市立習志野との対戦をイメージしていたわけだが勝利の女神は少しだけ向こうに微笑んだ。


序盤4点ビハインドで打ちあぐんでいたが、しぶとくあきらめず常に相手にいやなボディーを効かせていたに違いない。

8回裏の4点を追いついた場面は一気に微笑みはこちらに向いてくれたかに感じた。

その後も9回の裏10回の裏も完全に流れは志学館。横綱を何度も土俵際に追い込んだ小兵はスタンドの仲間たちに大いに勇気と元気をもたらしてくれた。


最後のシーンは毎年のことながら真夏の青く高い空が凍り付くようである。

一瞬何があったかわからなくなる。人生こう言うものなのだろうか。

もの心ついたときからグローブとバットと遊びお父さんとのキャッチボールを楽しんだときから本気で野球と向き合う道を選んだ彼らの最後は本当にあっけないものである。

恐らく明日からはバッドやグローブをしっかり大切に磨きユニフォームを脱ぐことになるのだろう。


一方、応援する側はと言うと共に祈り、共に歓声を上げ、共に涙していた。立ち上がれないチアの生徒もいる。単にナイスゲームの観戦ではなく自らも戦っていたのだろう。


吹奏楽の仲間たちはこれからが夏本番だ!自分が何ができるのか、最後まであきらめない自らの人生を切り拓いて欲しい。

本選会には横綱級がずらり一同を介している。そこまでいくぞ!