いよいよコンクール目前となってきた。
ぶつかり合ったり逃げようとしたり、体調を崩したりと困難試練が目白押しの今年。
それでも前向きに諦めないメンバーが居た。
特にリーダー格は本当によくここまで導き、ひとしおであろう。
心から労いたいし感謝したい。
ここまでやれば本望だと思う。
しかしやり残していることもあるので可能な限り消化して当日に望ませたい。
この取り組みが今後の人生や困難に大いなる経験となることは言うまでもない。
課題曲や自由曲を譜読みから音取りそして個人練習やパート練習といろんな角度から作品の理解に努めてきたわけだが、ここまでは“良くないところ”が目立たなかった。
言い換えれば“良いところがあまりなく課題が山積”だったと言うこと。
ようやく例年のコンクール前の状況に近づいた。
すなわち“不出来のところが明確になってきた。”と言うことである。
これらをどれくらい当日までにつぶせるのか、解決できる能力があるかどうかが明暗を分ける。
練習の仕方は藪から棒にでは全く駄目である。具体的に解決する練習である。
技術や音楽性いわば、一年間いや三年間何をやってきたかが問われるのであろう。
“歌うとこを大切にし”“体を動かす表現能力”、“タイミングを計るブレス等のソルフェージュ能力”しかり。ただ単に形式的にメニューをこなしてきたわけではない。
昔は一週間の合宿を行い基礎合奏とパートレッスンそして作品合奏に終始したものだ。
時にはボロクソ叱咤し向かってくる力を求めたものだ。メソメソしている生徒には『泣いて上手くなるならどんどん泣いたら良い』と今から思うと暴言を吐いていた。フォローは指導者はせず自然とみんなで超えようとするチームワークがあった。
現代はそうはいかない時代だろう。これといった練習はなくその学校そのバンドその個々に応じた練習と声かけを工夫しなければならない。一週間前だというのに塾だの私事都合でレッスンすら欠席するようなバンドである。個々のモチベーションの向上と情熱が求められるので本校のような体制の多くの部活動は苦労がつきない。
それでもできるところを確実に増やしみんなが納得できる作品にすることが求められているわけだから指導者としては既存の指導方法ではだめだ。
音楽的なことばかり要求するでは向上があり得ないわけだ。でもようやくコンクール向けのスタートラインに立ったような気がする。間に合うか間に合わないかは神のみぞ知ることだろう。
ここからはいかに冷静に音楽的に情熱的に表現できるか、“いけいけ”では絶対あり得ないわけである。
そして次に繋がるかどうか精神的な成長が求められている。
リーダーの引き継ぎも行われた。相当な審議、議論であったと思う。
だからこそ重い襷である。後輩たちはしっかりと引き継ぎ志学館のスピリッツ『一人とみんな』Wind-windsの精神を守り、伝統を大切にしてもらいたいと願う。
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