素直でまっさらな新チーム始動





















新チームが始動して一週間が経った。最初は3年生が抜けどこかしら自信の無い、遠慮しがちなおとなしい雰囲気でスタートした。しばらくどんな様子で進められるか様子を見ることにしていたが、どうにもこうにもぐいぐいひっぱていくものも出てこないし、活発な雰囲気に変わってこないので数日全ての活動を共にする事にした。


どこかおかしい。何かがおかしい。伝統的に行ってきている内容がどんどん抜け落ちただ単に上っ面をこなすだけになっているように思えたのだ。

どういうきっかけでどういう目的を持って、どういうやり甲斐がありどんな成果を期待されての練習内容であるのかをまるでわかっていないと思った。


たまらず一回一回の動作や内容を止めながら、一つずつを説明や気持ちを一つにすることに勤めることにした。


数日かけてリーダーにも明確なメニューを練り上げてもらい、志学館ならではの伝統的な良さを生かし、そして新チームらしさを加え練習内容や活動の雰囲気や目的を明確にしてみた。


中学生のようなやり方かも知れないがずっとずっと関わって明確に変更点を伝えた。


そうしたらどうだろう。みるみる変化していくのだった。合奏も同じこと、1回目の合奏たるや悲惨なものでまるで音が聞こえてこない。


これまた先ずは音にする目的からそして止まる悩む癖を一気に取り除くことを要求した。


一日でこうも変わるものだろうか?

よく勉強でも素直な生徒は伸びると言うが、本当にその通りである。人は皆変わりたいと思っている。それもより良くだ。できれば認められたいし輝きたいというのは誰しも思うこと。そしてやり甲斐を感じ存在感を持てること。苦しいときはみんなと同じで共に頑張れる。共有の連帯感があってこそが人を成長させると思う。


感じたことはこの新チームは強烈に『変わりたい』『良い演奏をしたい』『いいチームワークにしたい』と前向きな貪欲さを持っていることだ。


3年生が抜けたことにより感じられたことを今痛感しているのかも知れない。おりしも3年生はもう受験勉強に集中しているわけで、活動中にそんな可能性が引き出せたらどんなに良かったことだろうと少々悔やむ。


演奏は確かに上手くはない。でもここから一気の伸びそうな気がする。疑いのない素直な心がそう導いて行くに違いない。

ただ素直すぎて自分でぐんぐん進んでいき姿勢が出せなければ言われたことだけになってしまう。これでは大きくなることはなくこじんまりしてしまうだろう。


そこがこれから一ヶ月後のステージに向けて楽しみになってくる。みんなが同じ方向を向いていることがいい。これが新チームのセールスポイントになるはずだ。


個人個人の練習の内容やパートのすべき内容も全ててこ入れをした。二学期からは朝練習も効果的に始められることだろう。3年生が戻ってくるときには安心感を持ってもらえるようにそして送りだして下さっている保護者の皆様にも喜んでもらえるようにきっと素敵な活動と雰囲気、音楽をご披露できる時期は必ずやってくると確信している。


保護者の皆様今後ともお声かけよろしくお願いします。