限られたレッスンを大切に

受け身でただ単に作品を作ってもらう姿勢では全く向上しないレッスン。これは各教科の授業も同じ事でしょう。

予習や復習もせず、みんなが参加しているから講習を受講すると言う姿勢も同じ。これではいい結果に繋がるとは思えません。

自らが問題意識を持って自分の実力を把握し、解析する。そしてヒントを得たらそれを実施する行動力をもち、再び検証する。この繰り返しでしょう。

学習でも黄金サイクルと言われているのではないでしょうか。

レッスンを数多く受ける、これは普段の顧問のレッスンも同じ事。

それほどしっかり解決する努力をせず、再び翌日レッスンを受けて同じ苦言を受ける。これでは気持ちも下がってしまう。

自らが解決する努力をし、レッスンでは変容ぶりをチェックしてもらいヒントを得る。成果が上がれば自分の努力が少し実り、認められると言うことであろう。

努力しても全てうまくいくとは限らない。

そこで諦めずに再び頑張れるかどうか…

人生そのものである。

 

今シーズンのレッスンは数少なく時間も半減している。そのレッスンを受ける前にしっかりと準備して臨みたいものだ。

 

 

さて、昨日は年に一回のコントラバスのレッスンが行われた。

他校のコントラバスと言えば不在が多く、いても1台か2台。

本校も10期生まではコントラバスはなかった。

他校の様子を聞くと一度購入したら弦や弓の毛は切れるまで使うという。メンテナンスは何かあったときに修理に出す程度だという。

 

本校は毎年1台弦の張り替えを行う。すなわち3年で1台の弦は一先ずお役目を果たすことになる。その弦はスペアー弦として保管する。

毎年6月に職人さんにご来校いただき3台とも出来うるメンテナンスを行う。今年も板の剥がれや弓のそり直し、弦高の調整と全てを行い大変弾きやすい万全の状況である。

こんな学校は先ず他探してもないだろう。

では何故こんな事が可能なのだろうか?

 

11期生が入学する前の年、君津中学校からコントラバス経験者が本校吹奏楽部を単願で目指すということを顧問の先生から相談を受けた。そして2月にめでたく合格という情報が入った。

 

私は次年度の予算で真っ先にコントラバスを申請し購入した。

コントラバス第一期木村亜由美さんだ。その後も彼女が在学中に毎年購入し続け3台を手にした。その間木村さんはコントラバスで音楽大学への進路を決め在学中も都内へレッスンへと通っていた。

3年間でコントラバスは見事なパートへと変身し、中心的存在となった。現在の志学館高等部コントラバスの伝統は今も健在である。

 

その後貴女は武蔵野音楽大学へ進学、その後も都内のオーケストラで活躍する演奏家となった。

現在はご結婚なさり3姉妹に恵まれ子育てをしながら後進の指導に当たっている。

 

そのご結婚のお相手がバイオリン職人で都内で工房を経営される方である。

そんなご縁があり現在もOGとして格安でわざわざご来校いただきレッスンと調整をしていただくという超絶な恵まれた状況となっている。

 

昨日のレッスンでは相当なメンテナンスが必要になっていたが急な対応により全て万全となりました。感謝申し上げます。

 

レッスンも受講生徒が問題意識を持って質問や貪欲な姿勢に驚かれ、『まだまだこれから向上しますよ』とおっしゃっていました。