プラス1つ、何か…

いつも、部員たちに伝えていることの1つ。

 

『何か1つ、何でもいいから、昨日までの自分より、頑張ってみたり、自分の考えで自分を変えてみようよ。』っと。

 

これは漠然としているかも知れないが、何でもいいのである。

そしてそれは人知れずがいい。何かを期待してや評価を求めてではなく、『何がなくても自分の意思で』が大切な要素となる。

 

簡単な例として、

なかなかコミュニケーションが苦手な子は 《 自分から勇気を持って気づいてもらえるように挨拶をしてみよう 》 でもいいし、

挨拶が当たり前に出来る子は 《 挨拶に一言付け加えてみよう。 》

『 おはよう!+ 今日髪の毛まとめてきたのね!似合うね。 』 とか 

『 バイバイ!+また明日も頑張ろうね!ゆっくり休んでね 』のようなこと。

 

少し難しい例としては、

人知れず、評価を期待することはなく 《 仲間の上靴に手を添え整頓する 》 とか…

人知れず、自分で決めて 《 一日に5個単語を必ず覚える時間をとる 》 とか…

 

大切なことは 《 自分で決める 》 《 少し頑張りが必要になる程度 》 《 継続すること 》 が三要素だと私は思っている。

 

一日に5個の英単語はそんなに苦ではないように思われるが、必ず覚え続けることが約束で、二日で10個、三日で15個

1週間で35個、10日で50個、100日で500個になっていく。

 

自分を変えようとするものは真の実力者だと思う。

自分は常に未熟で学び続ける姿勢こそが大切だと思っているからである。

人は元来、甘えっ子で奢りが潜在的にあるのではないかと私は思っている。

そこに目を向け、自分と向き合えるかどうかの基礎基本が自分への課題と言える。『 プラス1つ、何か… 』

 

いつも通り前置きの長い前段である。(もはやこれは私の癖である。)

 

さて、善行を紹介しよう。

 

昨日の大雨で校舎内が各所で雨漏りや吹き込みが目立っていた。

私が朝、音楽室方向へ歩いて行くと渡り廊下に沢山のバケツと雑巾が並びすでに清掃がされていた。

気にとめず音楽室へ行ったら数人の生徒が裸足で音楽室内の吹き込みと浸水を清掃してくれていた。

 

4時間目終わる頃に中等部の教務主任の先生から高等部職員室私宛に電話があり、

『 今朝ほど高等部の吹奏楽の生徒達が渡り廊下あたりの清掃を買って出てくれたんです。本当に助かりました。

貴重な朝練習の時間を割いて作業してくれました。雑巾返しておきますね。 』 と報告を受けました。

 

ほっこりする電話でした。人知れずがいいんだけれど、見てくれている人は必ずいるということですね。

悪いことは考えたくはないけど、同じことが言えるのでしょうね。

きっと誰かが見てくれていると。(誰かが見ている)

 

ずいぶん前にも

『 部室前の側溝を清掃している吹部の生徒がいましたよ 』

『 志学坂の栗や落ち葉を掃いている生徒は吹部ですよね?』

 

目立つ活動ではないにしろ、それでも人知れず《 プラス1つ、何か… 》 を一人一人が自分のために継続して欲しいなと思いました。