何とか無事にというか、ようやく初舞台を終えることが出来た。
安房・君津・木更津地区高等学校連合音楽会
新チーム全員で舞台に立つことが出来た。先ずは良かったと安堵したいところである。
古く今はほとんど演奏されなくなった名曲にチャレンジした。
30年以上も前(私が高校生時代)にはまだ吹奏楽作品がそれほど存在しなかった。
アメリカの有名なマーチとかクラシックの名曲を何とかアレンジしたものと、ようやく下手な編曲でミュージック8が出版され始めた時代に吹奏楽の巨匠と呼ばれる藤田玄播氏(ふじたげんば)が手がけた傑作吹奏楽のための『天使ミカエルの嘆き』
一見訳が分からないような現代曲ではあるがドラマティックで奥が深い秀作である。
本校でも第13期生が3年生の時にコンクールで演奏した懐かしい作品である。
30名足らずで演奏できるはずのない編成なのだが、思い切り挑戦することにした。
演奏はコンクールB部門でいう銅賞であろうが、よく頑張ったかなって思う。
合同合唱にも参加させてもらいこの一ヶ月は新メンバーは必死だったに違いない。
本来なら『 お疲れ様、ゆっくりとまた頑張って行こう! 』 と言うところであろうが…ここで音楽監督がとった新発想とは…
顧問としては頭を悩ませる采配である。
それは平日、練習開始時にずっと行われてきたミーティングを取りやめると言うことだ。
これは思い切った発想で、普通、部活動の始まりは『礼に始まり礼に終わる。』というのが通常である。
その大切さは良く理解しているのだがじっくり観察していると、7時間授業を終えSHR、清掃と流れるが、生徒の到着時間がまちまちである。
モチベーションが高く少しでも早く練習をするんだと言う気持ちのある生徒は16:25頃には到着し音出しを始め16:45始まりののミーティングに備える。実質移動を考えると早く来た生徒は10分位音を出していることになる。
掃除当番の生徒は16:45のミーティングに間に合うように到着する。
そこから5分程度のミーティングを行い17:00から始まる練習内容の準備となる。言わば全く練習できずに合奏に参加していることになる。であれば『 何かを捨てて実を取る 』この勇気が必要だと判断した。ミーティング内容はすべて掲示やホワイトボードで解決する工夫をする。
無駄なロスタイムをなくせば1時間30分は練習が出来ることになる。掃除当番も1時間15分は可能だ。
大切なのはそれでも短い時間を知恵を使い練習の内容を深め吹き続けることだ。『悩む暇があったら前へ進めという』ことだ。
60分あれば55分は吹いてろ!休む暇はないという厳しい姿勢で臨ませてみた。
さあ、今後どうなるだろうか!自分と向き合えないとこれも長い時間となり向上にはリンクしないが、精神的な成長がなければ効果は得られないだろう。
今も職員室でブログを発信しているわけだが、16:30から聞こえ始めたチューバの音が止むことはなく一時間以上吹き続けている。
こう言う生徒は学習も同じく向き合い益々伸びていく生徒なのだろうと思う。
やはり自分と向き合い成長させようという気持ちこそが音楽作りの近道と言えよう。
間もなく中間テストが始まる。活動停止になる前まで手綱を緩めず背中を押し続けようと思う。
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